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2026.06.26
ウエディング
あまりにも揺れ過ぎている。ストレス発散するかの様に掻き回す洗濯機にいつも驚く。 「これ、壊れてないよな?」 今回も暮しの栞を覗いてくれてどうもありがとう。前回と同様にお供BGMを流しながら書いている。このやり方は集中できるし、何より世界に入り込めるからすごく良い。これからもこのやり方を続けていこうと思う。『Chill guitar|深夜2時、自分だけの時間 』是非あなたもこのBGMを流しながら読んでほしい。 今月6月の印象はというと、雨。少しどんよりしている。「最近湿気ヤバない?」と毎年の様に話していた友達は就職して、何気ない会話や、たった数行の連絡のやり取りですら無くなった。一人暮らしをして家族に会う回数も団欒することももちろん前より減った。「これが大人かぁ、まぁしょうがないよなぁ」と、思いながらも少しため息。もちろん幸せなこともあった。兄貴の結婚式だ。私自身結婚式に出席したのは姉、従姉妹の長女、そして今回兄貴を合わせて3回目。結婚式初心者は抜けたもののやはりどこか緊張するし、感動もする。最初の式から宴会全てにおいて、馴染みのある人や懐かしい写真で包まれているこの空間は、凄く美しく明るいパワーを感じた。弟ということもあり、一応アーティストとして生きているので、手紙代わりにと思い、歌を披露させてもらった。家族の結婚式でしか歌わないと決めているので、実質最初で最後の結婚式で歌う「ウエディング」。思い返せば姉の結婚式でも歌ったすごく思い入れのある一曲だ。 先日、兄貴の結婚式で歌っている動画を各SNSに投稿したところ、有難い事に多くの方が見てくれた。コメントを見ると、「御結婚おめでとうございます!」や「素敵な結婚式だったんだろうなぁ」という、とても暖かい幸せなコメントで溢れていた。 姉が結婚すると聞いてすぐさま制作に取り掛かったこの曲。元々「世界中で誰より君を〜共に過ごせてよった」のサビ部分は出来ていた。だからこそ完成までとても苦労した。自分で言うのもなんだが、サビが強すぎた。(ドヤ顔)AメロBメロはどんな言葉を綴るべきなのか。この曲をフルで通して聴いてくれた人は、どんな感情を抱いてくれるのか。考えすぎるとキリがない。捨てた歌詞は山程あるし、気に入っていたけど捨てたメロディーなんていくつもあった。高校からの帰り道の河川敷で、自転車を漕いでウエディングの歌詞を頭で考えながら、周りに誰もいないかを従事確認して歌っていたそんな懐かしい記憶もある。この曲を仕上げるにあたって何よりも大事にしておきたかった事は、育ててもらった人への感謝の心。聴いてくれるあなたが、家族と子供の頃の話で笑い合ったあの日だったり、初恋で苦い経験をしたあの時間だったり、初めての出勤でこの先の不安に押し潰されそうになった時だったり、色々な過去を思い出す時間になりますようにと。結婚式でこの曲が流れた時に最初に頭に思い浮かぶ人は、お世話になった人であったらいいな。 「音田雅則の代表作はこれ」みたいな曲をまだまだ更新していくつもりだが、私の心の中にある音田雅則の軸となる曲は、この先ずっと変わらず、身の回りで支えてくれていた家族への感謝を込めて書いた、この曲でありたい。 もし私がこの世界からいなくなったとしても、この曲はずっと幸せな曲として聴き続けられていて欲しいし、残り続けていて欲しい。それほど私がこの曲に乗せた想いや言葉というものは、大切な人を思って行動するということが1番の幸せの近道だと思うから。 親の背中を見て育ち、音楽活動を通して沢山の人と出会い、苦難はあったもののここまで来れた道のりが、今の私を創り上げている。 このコラムを読み終えた今、是非聴いてほしい。 「ウエディング」
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2026.05.17
根源と環境
コラムを書いているこの時間がとても好きだ。カーテンを開けてめいっぱいの陽を浴びる。机の横に透明なグラスに注いだ⽔。今⽇のお供BGMは【作業⽤BGM】「深い集中へ誘う、坂本⿓⼀ジャズピアノカバー集」というYouTubeの動画を流しながらこのコラムを書いている。なんだか穏やかな気持ちになる。是⾮あなたもWi-Fi環境が⼤丈夫なら、聴きながら読んでいただきたい。 最近の⾳⽥雅則はというと、とても有難いことに、前より少し忙しい⽇々を過ごさせてもらっている気がする。曲作り、LIVE、SNS、ファンクラブ等。このコラムを読んで私のことを知ろうとしてくれているあなたと、1⽇仕事、学校を終えてどこかのタイミングで私の⾳楽を聴いてくれたあなた。そんな⼈たちに囲まれている⽇常がとても優しく、とても暖かい。急な感謝にはなるが、どうもありがとう。 好きな仕事で忙しくなるという事は、凄く奇跡的で幸せな事だと感じる。私は親からの遺伝もあるが⽐較的ポジティブ思考だ。中学⽣の頃、散髪屋でオーダー通りにならず、誰が⾒ても明らかにへんてこりんな髪型に⺟親は「それはそれで良いよ、新しいマサが⾒える」と本気の表情でネガティブからポジティブに変えて伝えてくれた。そんな親に育ててもらったら「そりゃポジティブ思考⼈間になるわなぁ」とつくづく感じる。それと同時に「⼤体の⾟いことは明⽇になったら忘れてる。」⾃分の中でこのお守りの様な⾔葉も、ポジティブ精神を作り上げているのかもしれない。でも時に応⽤が連続して、このお守りの様な⾔葉も効かず、頭が真っ⽩になって痛くなることがある。 先⽇、4thワンマンライブ「Contrast」があった。 初のツアー東名阪の東京編で「今年の7⽉にメジャーデビューが決定しました!」 という発表をした。新しい⾳楽、ジャンルに触れて、「これからもあなたと共に歩いて⾏きたい」という気持ちでいる。ʼʼ楽しみʼʼ ʼʼ頑張るぞʼʼという志と同時に、⼼の端にあったʼʼ不安ʼʼ ʼʼ孤独感ʼʼ ʼʼ怖さʼʼその様な憂の感情が膨れ上がっている気がする。アーティストとして⼤きくなっていく為に、移り変わっていくであろう環境。それも⼀つの怖さでもある。⾃然が映る窓の前で、⾳楽を作り続けた⼩さい素朴な部屋。学⽣時代に先⽣の話を⽚⽿で聞きながら眺めてた、窓の外の静けさや儚さの様な、あの感覚がいつしか無くなってしまうんじゃないかと。この⼤切にしていた環境や感覚が、⾞の⾳、⼈と⼈とが⾔い争う声、暗いニュースで掻き消されてしまうんじゃないかと。 太陽の光は真っ⽩じゃないから好きだ。真っ⽩すぎると⿊い影を作り過ぎてしまう。太陽は靄が掛かりながらも、温かみのあるオレンジの様な⾊の光を放つ。優しく消えてしまいそうなグレーの影。そんな⾝の回りの当たり前にある環境物からヒントを得て1曲が⽣まれている。私の⾳楽の根源は⾃然だ。これからも何よりも⼤切に守り続けないといけないと強く感じる。 あなたを照らすために私は陽でありたい。しんどい時、⾟い時、逃げ出したくなる時、どうか⼀⼈で抱え込まず、⾃分の⼤切にしていた物や場所、⾔葉を思い出してほしい。もし⼼に⽳が空いてしまった時の為に、このコラムに記しておく。 遠くにある幸せばかりを⾒つめるのではなく、⼩さな⾝近に落ちている幸せを探していたい。それが私にとっての「⽣きる根源」だと。今⽇の夜ご飯はカレーだ。⼦供⼼のままに、嬉しい。
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2026.03.09
甥っ子姪っ子のお陰で
2025年の10月と12月どちらも末に、甥っ子と姪っ子がこの世に産まれてきてくれた。
どちらも生まれる日は天気が良く、おめでたい誕生と共に幸せな空間に包まれ、日々の苦労、苦痛、孤独感を忘れさせてくれた。
最近は実家に帰省すると甥っ子姪っ子の面倒をよく見る。
抱っこの仕方、ミルクのあげ方を習得し、生後2.3ヶ月の身体の温かみを肌で感じる。
重要なおむつの交換は、想像以上に難関技だ。(マリオゲームの最終ステージくらいなんとも言えない難しさ) 勿論、不器用な私は未習得。交換時よりも、「俺、今からうんち見るんやんな。」という心の準備の方が大変だ。それを淡々とこなしていく世のお母様達は、本当に''凄い''と''素敵だな''と思う。「これが親の愛かぁ。」と、書いてる今もかなりの温もりを感じている。
親戚のおじさんとしてお世話をしていく中で、身に付いていく事、自分の身体の一部が大きく変化している事がある。
それは喉の扱い方だ。仕事に置き換えるなら、歌が上達した事だ。甥っ子姪っ子を寝かしつける為に私に''何ができるか''と頭の中で呪文の様に問い掛けた時、「子守唄だ」とアーティストバージョンの音田雅則が脳裏で発してきた。なるべくファルセット(高音)で、なるべく鼻声で、なるべく小さな声量で。これを繰り返していく内に、発声時の抑揚の付け方が繊細になった気がする。抑揚は歌手にとって誤魔化しの効かない部分だと思う。小さく優しく歌おうとすると強弱の力量調整が難しい。それを子守唄で知らない内に特訓出来ていたのは、凄く有難い偶然だ。赤ちゃんを子守唄で寝かしつける為には、ある程度の歌の上手さ、センスが必要だと思う。一度これを読んでくれてるあなたに試してみてほしい。選曲は自由、だがfake face dance music の様な、ごりごり不倫系など赤ちゃんに早過ぎる曲は控えて頂きたい...。(因みに私は、ホール・ニュー・ワールドのおやすみオルゴール ver.)
もし、「出張子守唄サービス!」的なものがあるならば、是非私、音田雅則を指名していただきたい。(顔バレはしたく無いので、黒衣として登場する程)
次のLiveや今後の新曲で、小さな声量、優しく歌っているパートに是非注目して聴いてほしい。
(「幸せの色」Piano Ver.のRECはそれらをかなり意識した。)
「もし歌が上手くなりたいんですがコツとか方法とかありますか?」とファンの方に聞かれたら、
「トレーニング方法は子守唄だ。」と、毛利小五郎並みにかっこつけて自信満々に伝えたい。
赤ちゃんは正直で嘘を吐かない。
泣きたい時は深夜であろうと構わず壮大に泣く。その分、笑う時は我々大人がキュートアグレッションを起こすくらい愛おしい。赤ちゃんが笑うと、自然と笑みが溢れて、ずっと優しい空間に居させてくれる。''笑顔は伝承する''とはこういう事だったのかと、しみじみ思う。
甥っ子姪っ子のお陰で、自分が最も大切にしている声、喉、そして音楽がより新しいステージに踏み入れられたと感じる。それと、赤ちゃんからはいつも「もっと正直に生きてみて」と、言われてる様な気がする。正直というのは、時に人を嫌な気持ちに思わせてしまうこともあるかもしれないが、それに勝る人を幸せにする力があると思う。23歳に歳を重ねようとする今でも甥っ子姪っ子から教わることが沢山ある。
忘れかける''純粋な心''こそが、しんどい時こそ味方してくれるのだ
と。